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2003年に設立された、マウベシ農業協同組合(COCAMAU)。
NGOパルシック(PARCIC)が、2002年より生産者組合の組織化などを支援して立ちあがった組合です。
NGOパルシックでは、東ティモール独立当時からコーヒー生産者が組合を組織することを支援し、コーヒーをフェアトレード価格にて購入、日本への販売を行っています。
良質のコーヒーをフェアトレードで買い続けることで、東ティモールの人々の経済的自立への足がかりにしようという取り組みです。
コーヒー生産者の皆さんは、独立前はコーヒーチェリーを収穫して、そのまま何も加工しない状態で業者に販売していました。しかし、現在のパルシックとのフェアトレードでは、一段階加工をする過程までが生産者の役割となりました。
2002年の独立から間もない東ティモールでは識字率が低く、文字が読めない方も多いので、新しい精製過程を生産者が理解して覚えるのに大変時間がかかります。文字で説明することができないため、すべて口頭での説明や写真を使って覚えるしかなく、完全に理解して覚えるのに2~4年かかり、丁寧な支援活動が行われています。一方で、大変丁寧な加工処理が行われ、質の高いコーヒーが日本に届いています。
COCAMAUのコーヒーが栽培されているのは、標高1,200~1,500メートル。水道などの設備がないため、山の水を使ってすべて手作業で精製しています。
現在では、女性によるハーブティの栽培なども行い、農家の収入の安定や女性の地位向上などの活動も行っています。